脇の摩擦による白化現象(シルク 100% 薄手のセーター)

白化現象と言うのは着用での摩擦や傷で、繊維が毛羽立ったり切れたりして擦れた部分が白く見えるものを言います。
白くなるので 白化現象が表面化するのは濃い色合いのものが多いです。

写真はシルク100%の黒のインナー
シルクセーター

汗じみと思って持ってこられるお客様がいらっしゃいますが
しみではありませんので しみ抜きも効果なしです。
どちらかといえば毛玉に近いので 毛玉カッター(大きなシェーバー)で白化が落ち着くこともありますが、元に戻ることはありません。

白化現象が起こってしまう要因ですが、白化が起こりやすい生地、汗などの湿気、摩擦とこの3点。
汗の湿気で摩擦抵抗が大きくなり白化を促進してしまいます。

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「毛羽立ち、白化するので濡れた状態ではこすらない」としっかり書いてあります。
生地の特性を知ってながら、商品化してるんですね。
この品物はインナーで体のラインが出るようなタイトなスタイルのもの。
脇の摩擦は避けられないと思います。

白化が起こりやすい生地はここで取り上げたシルクの他に、指定外繊維(テンセル)があります。
これらの素材では、濃い色合いの品物は白化が目立つので購入の際はご注意を。

シルクの薄手のインナーもので脇が白化している品物は昨年からよく見かけます。
中には数回の着用で白化した方もいらっしゃいました。
シルクなんで高価なものだと思います。

他にウール製品で脇が固くなってしまうことがありますが、フェルト化といいます。
こちらは汗さえ抑えれば防げるものなので汗脇パットなどで対処することをお勧めします。